2025年(令和7年)7月1日、岐阜県・岐阜市の屋外広告物条例の改正により、一定規模以上の看板について、所有者・管理者による定期点検が義務となりました。これまで「努力義務」とされていた看板の管理・点検が、法的な「義務」に格上げされ、許可の更新申請時には点検結果の報告書の提出が求められるようになりました。
改正から1年あまり、「ウチの看板は点検対象なの?」「何を見てもらえばいいの?」といったご相談をいただくようになりました。この記事では、改正内容のポイント、点検対象になる看板の条件、主な点検項目、有資格者制度、そして2027年4月に予定されている資格要件の厳格化までを、看板業者の視点で整理します。
2025年7月、何が変わったのか
屋外広告物条例の改正で、看板の管理・点検は「努力義務」から「義務」に格上げされました。所有者・管理者が対象で、安全管理の責任が明確化された形です。
変わったことは、主に3つあります。
1つ目は、看板の点検が義務になった点。これまで努力義務だった屋外広告物の管理・点検が、義務になりました。所有者・管理者の方が対象です。
2つ目は、更新時に点検報告書が必要になった点。屋外広告物の許可・更新許可を申請するとき、点検結果の報告書の提出が求められるようになりました。
3つ目は、2027年(令和9年)4月から、点検を行う人の資格要件が厳格化される点。屋外広告士や、屋外広告物点検技能講習の修了者などに限定される予定です。
なお、岐阜県の条例だけでなく、岐阜市・高山市・多治見市・美濃市・恵那市・各務原市・下呂市は、それぞれ独自の屋外広告物条例を持っています。愛知県の各市も含めて、対象や時期は自治体によって異なるため、ご自身の店舗・施設の所在地の条例を確認する必要があります。
点検対象になる看板の条件
一般的に、次のような条件に該当する看板が点検の対象になります。
・一定の高さ・面積以上の壁面看板・突き出し看板・自立看板
・公道に面した商業用看板
・道路や歩道に接する電飾看板・LED看板
・設置から一定年数が経過したもの
ただし、具体的な数値基準(高さ何メートル以上、面積何平方メートル以上など)は自治体によって異なります。「ウチの看板が対象かどうか」を正確に判断するには、所在地の自治体の条例を確認するか、看板業者にご相談いただくのが確実です。
こんな症状は、点検・修理のサイン
点検義務の対象かどうかに関わらず、次のような症状が看板に出ている場合は、早めの点検・修理を検討すべき兆候です。
・支柱や取付金具にサビが出ている
・強い風でぐらつく、または音がする
・表示面に割れ・はがれ・色あせがある
・照明が点かない、ちらつく
・ボルトのゆるみや外れがある
・設置から10年以上、一度も点検していない
見た目には問題なく映っても、内部の腐食が進んでいるケースがあります。看板の落下事故が起きた場合、設置者・管理者が民事・刑事の責任を問われる可能性があるため、定期的な点検は所有者側の自衛策にもなります。

看板点検の主な項目
有資格者が実施する看板点検では、主に次の4つの観点から状態を確認します。
1. 基礎・支柱:ぐらつき、傾き、サビ・腐食、基礎部分のひび割れ
2. 取付部・金具:ボルトのゆるみ・欠落、溶接部の劣化、壁面への固定状態
3. 本体・表示面:パネルの割れ・はがれ、変形、文字やシートの劣化
4. 照明・電気設備:点灯状態、配線・安定器の劣化、漏電の危険
目視・触診・打診などで状態を確認し、各項目について劣化の程度を記録します。修理が必要な箇所は、点検結果と一緒にご報告し、修繕のご提案までセットで進める形が一般的です。
2027年4月に予定されている、資格要件の厳格化
2027年(令和9年)4月1日から、看板点検を実施する人の資格要件が、さらに厳しくなります。
対象になる資格は、次のようなものです。
・屋外広告士(屋外広告物に関する専門資格)
・屋外広告物点検技能講習の修了者
・一級・二級建築士など、建築基準法に基づく有資格者
・電気工事士など、電気設備に関する国家資格の保有者
資格要件の厳格化は、「無資格者による点検」を実質的に排除する流れです。今後は、看板点検を外部業者に依頼する際、業者側の有資格者の在籍状況を確認することが、依頼者側のチェックポイントになります。
点検から修理までの流れ
実際に点検を依頼いただいた場合の流れは、次の3ステップです。
STEP 1:お問い合わせ
看板の場所・種類・設置時期などをお知らせください。写真があるとスムーズです。
STEP 2:現地で点検
有資格者が、目視・触診・打診などの手法で状態を確認します。
STEP 3:報告・ご提案
点検結果をご報告し、必要に応じて修理・改修のご提案をします。
点検のお見積りは無料です。許可の更新時期が近い方は、更新申請時に点検報告書の提出が必要になるため、お早めのご相談をお願いします。
点検は「早いほど安い」が原則
既存の看板をお持ちのオーナー様に知っていただきたいのは、点検は問題が小さいうちに実施したほうが、結果的に総コストが抑えられるという点です。
劣化が進んでから発見される問題は、修理費が高額化する傾向があります。例えば、支柱のサビが基礎部分まで広がってしまうと、看板本体の交換+基礎工事という大規模修繕が必要になり、数十万円単位の費用がかかることもあります。一方、軽微なサビの段階で発見できれば、研磨+塗装の部分修理で済み、数万円で収まるケースが多いです。
「設置から10年以上点検していない」という方は、法制度への対応と合わせて、資産保全の観点からも、点検の実施をご検討ください。

締めに:更新申請の前に、点検を
2025年7月の屋外広告物条例改正以降、看板の点検は努力義務から法的義務に変わりました。許可の更新申請時には点検報告書の提出が求められるため、「気がついたら更新期限直前」という状況は避けたいところです。
かんばん製作のワンズでは、他社で製作された看板の点検も承っています。看板点検のご相談、または「ウチの看板は対象になる?」といった初歩的なご質問も、岐阜県可児市のかんばん製作のワンズまでお気軽にお問い合わせください。有資格者による点検から修理・改修のご提案まで、一貫して対応いたします。
