看板の製作をお考えのお客様から、私たちがよく受けるご質問のひとつが、これです。

「見積書を見せてもらったんですけど、どこを見ればいいですかね?」

 

初めての看板発注で、他社との相見積もりを取っている方に多い質問です。金額の総額だけをパッと見て、あとは業者を選ぶ——というシンプルな話ではなく、実際は見積書に書かれている一つひとつの項目が、看板の質と使い勝手を決めていきます。

今回は、見積書のどこに目を通すべきか、そして数字の裏側にどんな意味があるのか、現場のスタッフが日常的にお答えしていることを、そのままお伝えします。

 

そもそも、看板の見積書は「設計書」でもある

見積書は、金額の合計だけを見るための紙ではありません。実は、その看板がどんな素材で・どんな工程で・どんな条件で作られるかを示す、ちょっとした「設計書」でもあります。

だからこそ、金額の高い安いだけでなく、「何が含まれていて、何が含まれていないか」を見比べることが、業者選びで一番大事なポイントです。

 

見積書の中で、まず目を通したい5つの項目

見積書を渡されたら、金額の合計から順に見ていくのが自然ですが、私たちがお客様に「先に確認してくださいね」とお伝えするのは、以下の5つです。

一つ目、素材の種類。アルミ複合板なのか、カルプ文字なのか、ステンレスなのか。素材で耐久年数が大きく変わります。

二つ目、サイズ(W×H)。ミリ単位で書かれているか、およそのサイズだけか。ミリ単位で書かれていれば、実寸を意識した見積です。

三つ目、加工内容。UV加工、切文字加工、コーキング取付、補強金具——これらの有無で、看板の見た目と耐久性の質が決まります。

四つ目、取付工事費・現場調査費。この項目が「含む」となっているか、「別途」となっているかで、後から追加費用が発生するかが変わります。

五つ目、保証・アフターサービスの有無。何年保証か、初期不具合の対応はどうか。書かれていない場合は、口頭で確認する価値があります。

 

エピソード1:SRC様の「UV加工」追加のお話

先日、可児市の電気工事会社・株式会社SRC様の壁面看板を製作したときのことです。

最初のお見積り時、標準的なインクジェット出力+アルミ複合板の壁面看板でご提案していました。ところが、看板のメインビジュアルが「夕暮れの海に浮かぶ帆船」。空や海の写真は、紫外線でどうしても色褪せしやすい素材なんです。

そこでUV加工(紫外線カットラミネート)の追加をご提案しました。追加費用は数万円でしたが、屋外の耐久年数が体感で2〜3年は延びる印象があります。

 

「見積書に載っている追加費用は、10年後の見え方を守るための保険」——そう考えていただけると、判断がしやすくなります。同じ壁面看板でも、UV加工の有無で見積総額は数万円変わり、10年後の見た目は数十万円分の価値差が出ることがあります。

 

エピソード2:ロント様の「見積書に載らない工程」

同じく可児市の外壁塗装専門店・株式会社ロント様の看板一式リニューアルをお手伝いしたときは、6種類・全8枚もの看板を、統一されたブランドコンセプトで作る大型プロジェクトでした。

デザインの背景色を、約10パターン提案しました。「単純なブラックではなく、大理石調の質感を取り入れたダークカラー」を採用いただくまでに、通常の看板1枚とは比較にならない検討工程がかかっています。

この工程は、見積書上、明細としてはあまり見えない部分です。「デザイン費」の一項目にまとまっていることが多いから。でも、仕上がりの質を大きく左右する、大事な工程です。

 

他社の見積書と当社の見積書で「デザイン費」の金額が違ったとき、その差の正体は、こういう検討工程の丁寧さだったりします。「なぜこの金額なんですか?」と聞いて、明確な答えが返ってくる業者を選ぶのが安心です。

 

見積書に「書かれていないこと」を聞くべし

見積書に書かれている項目は、あくまで「何を含めるか」を明記した部分です。実は書かれていないこと——「打ち合わせ回数」「デザイン修正回数」「現地調査の回数」「納品後の初期不具合対応」など——これらは業者ごとに大きく違います。

 

私たちは「デザイン修正は3回まで無料、それ以降は都度お見積り」といった条件を、口頭でも書面でも早めにお伝えするようにしています。書かれていない条件は、後からトラブルの元になりやすい部分だからです。

 

見積書は、業者との「相性チェック」でもある

見積書は、金額を比較するツールというより、その業者がどれくらい丁寧にお客様の希望を汲み取ってくれるかの「相性チェック」の書類だと、私たちは考えています。

 

金額が安い業者を選ぶのは間違いではありません。でも、「なぜその金額なのか」「何が含まれていて、何が含まれていないか」を丁寧に説明してくれる業者かどうかは、金額とは別の話です。

初めての看板発注で見積書を眺めて「よくわからない」と感じたら、遠慮なくその業者に聞いてみてください。「この◯◯って、なんですか?」「他社にはない項目ですが、これは何ですか?」——そう聞いた時の答え方の丁寧さで、業者の姿勢が見えるはずです。

 

看板の見積・お問い合わせは、岐阜県可児市のかんばん製作のワンズにお気軽にご相談ください。見積書の中身を、一つひとつ分解してご説明させていただきます。ホームページの「簡単スピード見積り」もご利用いただけます。