あなたのビジネスの「顔」としての役割を持つ看板。開業と同時に設置することが多いでしょう。看板は一度設置すれば後は何もしなくて良いというわけではありません。外観で最も目を引く設備の一つである看板が、色褪せたりひび割れたりしていると、悪い印象を与える可能性があります。今回は修復が必要となるタイミングや手段についてご紹介します。
◇看板の修復が必要となるタイミング
屋外に設置されることが多い看板は風雨などにさらされて経年劣化していきます。劣化した看板はビジネスのブランドイメージを損ねますし、落下のリスクが高まるなど安全性にも問題が生じます。
耐用年数
看板の耐用年数は、材質や形状によって異なります。固定資産として計上される看板の法定耐用年数は、例えば野立看板の場合、金属製が20年、それ以外が10年と定められています。
これは法律上の数値で実際の寿命とは異なりますが、一つの目安になります。寿命は気象条件にも大きく左右されますが、一般的に以下の目安があります。
木製看板
安価な一方、耐久性も値段相応です。木製のスタンド看板の法定耐用年数は3年とされています。適切なメンテナンスを行えばもっと長く使用することは可能でしょう。ただし、風雨にさらされる場所では劣化が早まることがあります。
金属看板
価格が高くなる分、他の素材と比較して耐久性に優れ、20年以上そのまま使えることもあります。ただし、錆や腐食のリスクはあり、塗装の剥がれや損傷がある場合も修復が必要です。
プラスチック看板
プラスチック看板は耐水性に優れ、3〜10年程度持続します。ただし、強い衝撃が加わると破損する可能性が高く、傷やひび割れが目立つ場合は修復が必要です。
定期的な点検と修復タイミング
定期的な点検により修復の必要性を判断できます。以下の項目をチェックし、該当する場合は早めに修復するようにしましょう。
文字の可読性
文字がぼやけていないか、劣化していないかを確認します。
損傷の有無
ひび割れ、破損、錆などがないかを確認します。
落ちない汚れ
看板の表面を定期的に清掃し、汚れやカビを取り除きます。清掃では落とせない変色や染みがないか確認します。
◇看板修復のプロセスと期間
看板の修復を決めたら、具体的な計画を進めていきましょう。ここでは修復までのプロセスとどのくらいの期間を要するのかの例を紹介します。
看板修復のプロセス
看板の補修や修理が必要な場合、以下のようなプロセスで対応することをお勧めします。
1.看板の補修業者を見つける
看板の補修に特化した業者を探しましょう。設置を得意とする業者でも、修復はそうではない場合もあります。過去の実績や修理事例を確認し、信頼できるか判断しましょう。また、修理したい看板の種類や破損状況に対応できる業者を選びましょう。
2.迅速な対応が可能な業者を選ぶ
災害などのトラブルにより看板が破損した場合、迅速な対応が必要です。破損した状態で放置するとビジネスイメージに悪影響を及ぼしますし、集客効果を損なわないためにも、早急な修復が可能な業者を選びましょう。
3.相見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることで、費用や対応を比較できます。相場を知り、トラブルを防止するためにも重要です。
必要となる期間
修復の所要時間は、看板の種類や大きさ、破損の程度によって異なります。一般的には、小規模な修復であれば1日、大規模な修復では1週間以上かかることもあります。期間が延びるほど営業に影響しますので、相見積もりの際に所要期間を確認しておくことが重要です。
◇修復費用とその見積もり
看板の修復費用は、木製や金属製といった素材の違い、サイズや劣化具合によって大きく異なります。修理費に影響するものとして下記の要因が挙げられます。
①破損の程度
一部分の汚れや照明切れなど破損が軽微な場合は、部分的な修復で済むことが多いです。大規模な破損の場合は、全体の修復が必要となり、費用も高額になる可能性があります。
②交換する部品の種類
板面、照明、フレームなど交換する部品の種類によって費用が変わります。部品の価格に応じて、修復に必要な費用も変わります。高所の部品を交換する場合は高所作業車が必要になるケースも考えられます。
③選択した業者
修復業者によって料金が異なります。相見積もりを取って相場を把握し、それぞれの実績や評判を考慮して選びましょう。
④看板の種類
壁面看板、突き出し看板、スタンド看板、ネオン看板など、看板にはさまざまな種類があり、それぞれで修復費用が異なります。
具体的な見積もりは、業者に依頼して行う必要がありますが、一般的な修復費用の相場は以下の通りです。
・ポール看板:約50,000円~
・壁面看板:約50,000円~
・突き出し看板:約20,000円~
・スタンド看板:約5,000円~
破損の具合によっては想像以上の費用となる可能性があります。いざというときのため、修繕費は積み立てるなどしてある程度確保しておきましょう。
◇修復後の看板のケアとメンテナンス
せっかく修復した看板。できるだけ長く美しさを保ちたいですよね。宣伝効果を維持するには適切なケアとメンテナンスが大切です。看板を修復するにあたって考慮すべきポイントや、修復後のメンテナンス方法をいくつかご紹介します。
清掃と定期的な点検
基本的なことですが、看板の表面は定期的に清掃しましょう。汚れやほこりが付着すると、外観が損なわれる可能性があります。看板の点検を定期的に行い、傷や変色、錆などの問題を早期に発見しましょう。
防水対策
屋外に設置した看板は、常に外部の気象条件にさらされるため、特に防水対策が重要です。木材の腐食や金属の錆は看板を大きく劣化させます。防水塗料やシーリング剤を使用して、看板の耐久性を高めましょう。
UV対策
太陽光線による紫外線も、看板の色あせや劣化を引き起こす原因となります。文字が読めなくなっては看板の宣伝効果は大きく落ちてしまいます。UV耐性のある塗料やコーティングを選択しましょう。
照明の点検
看板に照明がある場合、定期的に点検してランプや配線の交換を行いましょう。照明が正常に機能しないと、夜間の看板の効果が薄れます。
看板の位置
看板の設置場所は、風や日光、雨などの影響を受けることを考慮して選びましょう。風の強い場所に設置する場合は、耐風性を考慮した設計を選択しましょう。
◇修復と新規製作、どちらを選ぶべきか
破損した看板を修復するか、新たに製作するか悩むかもしれません。状況や目的によりベストな選択は異なるでしょう。後悔しないためにも、看板の状態、予算、歴史的価値、デザインの要件などを総合的に考慮して決定するべきです。以下にそれぞれのメリットとデメリットを挙げるので、最終的には業者など専門家と相談の上、ご検討ください。
修復のメリット
歴史的価値の保持
何代にもわたって受け継がれる店のような場合、看板を修復して使い続けることで歴史的な価値を保持します。店舗や事業所のシンボルとして、特定の場所や建物に密接に結びついている場合、修復して受け継いでいきましょう。
コスト効率
新規に製作するよりも修復した方がコストが低いことがあります。特に、看板のデザインや素材が替えの利かないものである場合、修復は良い選択肢です。
修復のデメリット
劣化の限界
修復には限界があります。部品の交換では修復しきれないほど看板が著しく劣化している場合、新規製作の方が適しています。
デザインの制約
修復では、元のデザインや形状を引き継ぐ必要があります。一から制作する方がデザイン面での自由度は高いです。
新規製作のメリット
好みに応じて一新できる
新たに製作することで、デザインや素材を完全にカスタマイズできます。これまで不満だった部分を根本から解消したり、看板の用途や目的に合わせて作成したりできます。
耐久性
新しい看板は、修復して使う場合と比べて耐久性が高く、長期間使用できます。
新規製作のデメリット
素材やサイズを安価なものに変える場合を除き、新規製作は修復よりもコストがかかります。特に複雑なデザインや大型の看板の場合、予算のことも念頭におかねばなりません。
◇まとめ
ビジネスの大切な相棒となる看板。設置後は適切なメンテナンスをして、長く美しく保てるようにしましょう。必要に応じて修復や交換をする決断も重要です。プロセスや費用、修復のメリットデメリットを把握し、いざというときのために備えておきましょう。
かんばん製作のワンズは、
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